人気ブログランキング | 話題のタグを見る

大鑑巨砲主義というか

建築写真の撮影は大判カメラで時間を掛けてアングルを決めポラ撮り、そして本番の撮影で1カット10分はかかった。
実に機動力の無いカメラだが大判カメラがこの業界では不可欠だった。
大きな重い機材を担いで、時間を掛けて準備しレリーズする、この一連のパフォーマンスがないと対価が得られないという神話のようなものと、独特な写真撮影という妄想に胡坐をかいている間に、デジタルが進歩しデジタル合成を駆使した写真が雑誌の表紙を飾る時代になった。
かなり出遅れて、期を逸した感はあるがまだ何とか間に合うのではないかと微かな期待を抱いて遅ればせながら、私もデジタルに移行し最近やっと安定してきて、デジタルでの依頼が当然になった。
しかし、先日、4×5で撮影してデータで欲しいと言う依頼があった。理由を聞くと、「味が違う」と言う。
100%デジタルの私は、断るしか無かったのだが、フィルムをデータ化したら味もクソもないだろうがと重いながら、CDが出はじめの頃のレコードとCDの論争を思い出した。
今もしてるのだろうか?
堕落論を薦めとけばよかった。
 
by tonomophoto | 2008-11-09 16:37

 建築写真 赤外線モノクロ写真 城の写真 月の写真 唯月の写真


by tonomophoto